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Vol_10
 "魚介類を食べることは、身体そして心の健康にとても良い"ということは知られるようになって来ました。 中でも青魚に多量に含まれる"脳を元気にするDHA""血液をサラサラにし血管と心臓を元気にするEPA"は、 いま最も注目されている栄養素(サプリメント)のひとつです。この『DHA』『EPA』がなぜ身体と心に良いのか、 これから数回にわたって、わかりやすく紹介していきたいと思います。まず、今回と次号はDHA編です。

DHAは、脳と心の潤滑油

 DHAとは、海産物の脂肪に多く含まれている脂肪酸のひとつで、正式名称は、ドコサヘキサエン酸と言います。 舌を噛みそうな名前ですね。一般的に脂肪というと、健康の大敵といったイメージがありますが、実際には同じ脂肪でも、 主成分の脂肪酸によって、体内での働きが大きく異なります。下図をご覧ください。
  代表的な脂肪酸 代表的な油
(1)飽和脂肪酸・
一価不飽和脂肪酸
パルミチン酸
オレイン酸
ラード、パーム油
オリーブ油







(2)n-6系脂肪酸 リノール酸
アラキドン酸
γ-リノレン酸
紅花油、コーン油
ひまわり油
(3)n-3系脂肪酸 α-リノレン酸
EPA
DHA
シソ油、亜麻仁油
魚油
魚油

このように、脂肪は「脂肪酸」の種類で3つに分けられます。
 (1)の飽和脂肪酸牛肉豚肉に多く含まれています。これをとりすぎると肥満やさまざまな病気を誘発します。 それ以上に私たちの健康を大きく左右するのが多価不飽和脂肪酸の摂取バランスです。特に脳の病気に限ると、 (3)のn-3系のDHAと、(2)のn-6系のアラキドン酸の摂取比率が重要な鍵を握ります。
 アラキドン酸とDHAは、体内でお互いに牽引しながら働くので、一方の働きだけが増強すると、作用のバランスが崩れて 体の機能に支障が出てくるのです。
 日本の食生活では、体内でアラキドン酸に変わるリノール酸の豊富な食品が多いのに対して、DHAは主に海産物に限られます。 つまり、魚をあまり食べない人の脳では、両者の比率がリノール酸偏重に大きく傾いていると考えられます。 こうしたDHA不足が、脳の働きを弱め、情緒不安や精神病、痴呆症を招いているのです。
 私たちが魚を食べると、生命活動に重要な組織に、すみやかにDHAが送られます。 ことにDHAが優先的に取り込まれるのが「脳」なのです。

脳を元気にするDHAの5つの働き
(1)神経伝達物質の伝播を円滑に保つ
(2)神経細胞の成長を促す
(3)神経細胞の死滅を防ぐ
(4)炎症の原因物質の生産を抑える
(5)脳の血管を若返らせ、血行を促す

このように、DHAは多方面から脳の神経細胞を元気にします。これらの相乗効果が、脳神経系のトラブルを 建て直し、心の病、脳の病の克服に大きく貢献するのです。

   「キレやすさ」がDHAでやわらぐ」
   
DHAは「注意欠陥・多動性障害」にも効果が
   
DHAは「うつ」克服の強い味方



参考資料:矢澤一良著「ブレインフードDHAで"脳と心"が元気になる」


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