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この「うまかもん通信」Vol.10からVol.14でも紹介した、
『DHA』と『EPA』
、今回は、それに関連した
『リノール酸』
と
『リノレン酸』
について、紹介したいと思います。
魚が持っている栄養パワー
脂肪酸の種類は過去にも(
「うまかもん通信Vol.10」
)紹介しましたが、 その中のn−6脂肪酸には「
リノール酸
」があり、植物油や動物脂肪に多く含まれています。 また、n−3脂肪酸には、植物油に少量含まれている「
リノレン酸
」や
EPA・DHA
があります。 リノール酸とリノレン酸はヒトにとって必須脂肪酸です。リノール酸は体の中で
EPA
(エイコサペンタエン酸)や
DHA
(ドコサヘキサエン酸)に変換されます。
リノール酸
体内でアラキドン酸になり、強力な血小板凝集作用がある局所ホルモンのトロンボキサンA
2
を作ります。
EPA、DHA
血小板の凝集作用が殆どないトロンボキサンA
3
と血小板の凝集抑制作用があるプロスタサイクリンI
3
を作ります。
いずれも、微量で有効な局所ホルモンの原料です。ホルモンが特定の臓器や器官から分泌されて血液によって全身に運ばれるのに対して、 局所ホルモンというのは、必要なときにあらゆる細胞で作られ、役目がすむと姿を消してしまう忍者のようなホルモンです。
EPAやDHA
を取り込むと相対的に
アラキドン酸の割合が減少
して、アラキドン酸からできるトロンボキサンA
2
の合成が阻害され、 血栓が出来にくくなります。俗に
血液がサラサラになる
と表現しています。また、実際に血小板が毛細血管の中をよく通過できるように 変形しやすくなるともいわれています。
食事ではn−6脂肪酸の「リノール酸」とn−3脂肪酸の「リノレン酸」や「EPA,DHA」の
バランスが大切
です。 ドレッシングやマヨネーズ、サラダオイルに多く含まれるリノール酸を取り過ぎている現代の食事では、意図的にn−3脂肪酸を 摂取することが大切ですが、それには、リノレン酸を少量含む植物油よりも、リノレン酸が体内で変化する
EPA,DHAを直接摂取する
方法が近道です。これらが
多い食品は魚介類
です。海藻の油にもEPAやDHAが存在していますが、海藻には油そのものが大変少ないので EPA、DHAのよい供給源にはなりません。また、植物油や畜肉の脂にはEPAやDHAは存在していません。 鶏の肉には、少量含まれています。
n−6脂肪酸やn−3脂肪酸の「
多価不飽和脂肪酸
」は
酸化されやすい
ので、抗酸化剤の
ビタミンCやE
が多い食品を一緒にとると良いでしょう。 多価不飽和脂肪酸が多いサバ、アジ、サンマ、イワシ等を毎日猫のごはんとして与えると、酸化脂肪が体内で生成してイエローファトという 病気にかかります。
ビタミンEが酸化防止剤
として添加されたキャットフードがあるのはそのためです。
せっかく魚のn−3脂肪酸をとっていながら、リノール酸リッチなマヨネーズやドレッシングをかける料理を食べ過ぎてしまっては、n−3脂肪酸の 機能が帳消しになってしまいます。ツナ(マグロ)の油漬け缶詰も同様です。
ノンオイル
のツナ缶、マヨネーズ、ドレッシングも売り出されています。
引用文献:鈴木たね子・大野智子共著「おさかな栄養学」
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