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Vol_23
第4回サバ特集
 サバ鮨は棒鮨とバッテラの二通りがある。そして、このサバ鮨には二通りの起源説がある。一つは鯖街道(若狭街道)によって運ばれた塩サバを用いて、それまで琵琶湖の湖畔地域で作られていたフナのナレズシの作り方で、街道筋の人々が作るようになったという説があって、サバの棒鮨の文化がこの一帯にあり、京都の棒鮨の起源であるとされる。
 もういっぽうの説は、熊野や紀州から奈良に運ばれた塩サバとともに、鮨の製法も運ばれたとされるもので、これが奈良のサバ鮨の起源であるとされるものである。  熊野の道を通って宇陀へ、あるいは紀ノ川を遡って五条を経て塩サバが運ばれ、これが運ばれる間に塩加減がなじんで鮨の材料として程よくなり、これを飯とともに漬け込んだ。奈良のサバ鮨の起源はここにあるとされているが、熊野の長嶋の錦浦から園越えの峠を越えて奈良の大宇陀へ出るルートがあり、ここにも古い鯖街道があったことはまだあまり知られていない。
 バッテラ鮨は塩じめにせず、味を整えた酢を用いて生サバを酢じめにし白板昆布をのせるのがこつであるという。したがって生サバを酢が染みるまで締めることになる。
 ちなみに、サバ鮨は京の祇園まつりのご馳走として欠かすことのできない行事食であったのであって、これをバッテラ鮨といったのは、竹の皮で包んだその形がボートに似ていることから都の学生たちがポルトガル語で呼んだのがその始まりであるとされる。
「サバの文化誌」田村勇著 / 雄山閣より
 
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  生魚の美味しさのポイントは言うまでも無く食感うま味である。
魚のうま味成分はアミノ酸、ペプチド、糖、有機酸、ミネラルなど多くの成分で構成されている。なかでも核酸関連物質のイノシン酸はグルタミン酸と ともにうま味成分としてしられており、これが増えると味が良くなってくる。
 専門の料理人に聞くと、活魚は締めた直後よりも8時間たった方がおいしいという。ハマチを使った研究では、締めて4時間後くらいからイノシン酸が増加し始め、8時間後にピークとなる。つまり、締めた直後の活け造りはコリコリとした弾力のある食感を、しばらく時間が経つとイノシン酸が蓄積されてうま味が増した刺身を味わうことができるのである。腕のいい料理人は、この時間を見込んでお客に料理を出しているのだろう。いずれにしても、生食の為には漁獲後、時間が勝負ということに変わりない。

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