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「サバの生き腐れ」は、サバは水揚げするとすぐに死に、たちまち死後硬直を起こす性質のあることを漁民が知っていたことからとらえた例えである。硬直したサバをすぐに三枚におろしてさばいてみると、その身は身割れしている。これが、「サバの生き腐れ」という言葉の土台になっているものと思われる。
サバはすぐに熟成し自家消化してヒスタミンが生成される。ジンマシンの原因はこのヒスタミンにあると言われている。これを詳しくいうと、サバの筋肉の中にはカテプシン系のタンパクを分解する酵素が多くあって、熟成中のタンパク分解が早く行われるからである。 熟成期間が短いその性質によって身がすぐにやわらかくなる。これも詳しく言えば、サバは熟成中に遊離したアミノ酸の中のヒスチジンがカテプシンによって短時間のうちに大量にヒスタミンに変化する。
このヒスタミンがアレルギーの成分であり、喘息の発作が起こったときにはこのヒスタミンが増加していることが注目されてきた。ところが、このヒスタミンよりも五千〜一万倍も強い成分が発見されて、これはSRS-Aと名付けられた。このSRS-Aがロイコトリエンと呼ばれる喘息を起こす成分をつくり出すことが1983年にスウェーデンのサミュエルソン教授によって突き止められた。 ロイコトリエンは動物の肉に由来する不飽和脂肪酸(アラキドン酸)である。そこで、喘息を治すには魚肉の不飽和脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)を摂取する、つまり、魚肉中心の食生活に変えたところ、ロイコトリエン酸のできる量が減少したという結果がアメリカのリー博士らの報告にある。
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