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近年、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすい血清の中の物質としてコレステロールが脚光をあびあびるようになった。
コレステロールには、二種類のコレステロールがあるとされる。つまり、一般にいわれている善玉(HDL)コレステロールと
悪玉(LDL)コレステロールである。善玉は血管の粥状硬化の予防や治療に役立つ物質とされ、悪玉は血管の梗塞の原因である
動脈硬化の要因となる粥状硬化症を起こしやすい物質とされている。つまり、善玉コレステロールは動脈硬化の要因となる
粥状硬化症を防止する役割をはたしているのである。
第二次大戦後、心筋梗塞がアメリカで多発してその追究が盛んに行われた結果、血清中の総コレステロールの高い値が
心筋梗塞の発症をもたらすというアメリカの研究成果が日本にそのまま持ち込まれた。このときアメリカと日本の食生活の違いや
医学事情は考慮の中になかったのである。 その後、アメリカグリーンランドのエスキモー人は世界の同齢の人に比べて
心筋梗塞で死亡する率が白人の六分の一でしかなかったという調査結果が出た。そこで、アザラシやクジラなどを食べている
エスキモー人の食生活が注目されて研究が続けられ、アザラシやクジラなどには血液凝固作用の少ないエイコサペンタエン酸
(EPA)という物質があり、この物質が心筋梗塞を抑える作用をしているという結果が出た。 このエイコサペンタエン酸という
物質が魚類に多く含まれていることから、魚食文化をもった日本やアイスランド、ノルウェー…などの国々の平均寿命率の高い
ことの一つの証しともなったとされているこのことによって肉食文化圏では魚食文化が見直されるようになったのである。
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