|
食べ物の水分を除いて保存することは、太古の昔から人間の知恵として行われてきました。
左の図は紀元前2500年と思われるエジプトの墓の壁画にあるもので、魚を開いて塩干し品を作っているところです。
ここに乾燥機や運搬のトラックを持ってくれば、現代の干物製造工場と基本的には変わっていません。
 干すとおいしくなる魚 
魚の干物は昔は、手頃な値段でご飯のおかずにぴったりのものでした。 今では、目が飛び出るほど値段が高いカレイやアコウダイなどの高級干物もあります。
一口に魚の干物といってもその作り方から分類すると非常にたくさんの種類があります。
◇ ただ干しただけの簡単な『素干し品』
するめ、たたみいわし、田作り、海藻などがあります。
◇ 一度煮てから干す『煮干し品』
だしに使う煮干しイワシ、そのほか、ホタテガイやイタヤガイなどの貝 柱も一度塩水でゆでたのち乾燥します。
◇ 塩水につけたり、振り塩して干した『塩干し品』
塩干し品は、魚肉に食塩が浸みこんで魚肉たんぱく質を凝固させますの で生の肉よりも身が締まります。また、干すことで魚肉の水分が減少し 旨味成分が濃くなるので味を良くします。
現代の干物工場では、衛生と効率を考え、多くは乾燥機を使用しています。また天日乾燥は、曇天や雨が続くと魚の鮮度が落ち、常に一定の品質の製品を作りにくい欠点があります。天日乾燥では日中は太陽に当て、夜になると室内に取り込み、翌日また太陽に当てます。内部の水分が表面に拡散し水分が均一になるように促す作業で「あんじょう」といいます。「あんじょう」をすることによって、魚肉の旨味成分が醸し出されておいしい味になります。
|