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  魚を生で食べる人種ということで日本人は有名ですが、それは鮮度が良い魚が昔から容易に手に入る条件にあるためで、今はどんな山奥でも刺身が食べられます。刺身なしでは日本料理は成り立ちません。最近は海外でも結構刺身を食べるようになったとききます。

  刺身とあらい  
 刺身の作り方はいろいろで、身の軟らかいマグロやカツオは厚く切り、硬いフグはごく薄く切ります。魚肉の表面を軽く焼いたものや、皮を付けたものなどもあります。 一般に醤油とわさびをつけて食べますが、イワシ、サンマ、サバなど赤身の魚は、しょうが、とうがらし、酢、ワインビネガー、にんにくなどを使って魚の臭みを消す食べ方があります。 最近は、イタリア料理を家庭でも気軽に作られているようですが、カルパッチョ薄切りにした生の魚肉にオリーブオイル、塩、こしょう、にんにくなどのたれをかけて食べる刺身料理です。
 刺身の一種ともいえるものに「あらい」という料理があります。
 コイの活魚や新鮮な白身のスズキ、コチ、タイなどの刺身を冷水や氷水で冷やしてちじませた料理のことです。
 あらいの原理は、 筋肉の一種の収縮と考えられます。 生きていれば、いったん収縮した筋肉はまたゆるみますが、死んだ筋肉では収縮したままでもどりません。 筋肉の中のATP(アデノシン−三リン酸)が分解したときに収縮を起こします。 肉を水で洗うと、ATPが急速に分解して筋肉が収縮します。鮮度が落ちた魚肉ではすでにATPが分解して残っていないのであらいができません。 あらいをつくるには、魚肉をそぎ切りにして、氷水のなかで3〜5分かき回すか、45度くらいの温水で約20秒洗います。
ひとくちメモ


 包丁は、本来「庖丁」と書いていました。 その語源を調べてみますと、「日本山海名物図会」(1754年:宝暦4年)の116、堺庖丁の部分にその由来が記されていました。
 「荘子曰く庖丁能く牛を解く、庖丁はもと料理人の名なり。其人つかひたる刃物なればとてつゐに庖丁を刃物の名となせり。むかし何人かさかしくもろこしの故事をとりて名付けそめけん。今は俗に通してその名ひろまれり」 また、ここに書かれている荘子については、「荘子・養生主」に次のような故事が書かれている。 中国の戦国時代、魏の国に料理人(庖)の「丁」という人がいた。国王の文恵君にたのまれて牛をさばいた。 彼が刀を入れると音楽のように良い音で皮と肉が離れ、動作はまるで舞いのようであった。それを見た国王が褒め称えると「丁」さんは「目で見ずに心で見るようになると自然のすじに従って大きな隙間に刀を入れ、牛の生来の肉体組織に沿って刀をすすめられるようになった。それだから硬い筋や骨に刀があたったりすることはない」と答えたという。


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